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『阿部次郎とその家族-愛はかなしみを超えて-』
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『阿部次郎とその家族-愛はかなしみを超えて-』
大平千枝子 著
定価(本体2,190円+税) 四六判、338頁
ISBN978-4-925085-88-5 C1095
(2004年6月刊行)
《目 次》
序
はじめに
I 輪廻転生
千枝子誕生
幼い死
恵晃善童子
II おとうと
チーコとケーゴ
徒歩旅行
青春の京都
学徒出陣
甲幹不適、乙幹不適
本土決戦
父と子
世界の平和ここに眠る
III 母―悲母観音
(1)三太郎の妻
『三太郎の日記』を追って
影の女
赤門を出た男 上・下
結婚へ
東京府下中野町の十年
仙台へ
(2)ついの住みか
平穏の日日
フェミニズムとヒューマニズム
出逢いと別れ 上・下
赤化の嵐
母の昇天
「かなしみを超える愛」―父と母の隠された「真実」を追い求め、そして姉と弟の稀有な姿をとどめおくために、渾身の力を込めた畢生の書。結婚以前の父次郎と母つねを襲った忌まわしい「事件」とはなにか。家族のその後を運命づけるこの事件を核心に据え、成長する子供たちのさまざまな姿を通して、家族の「愛とかなしみ」の絆が解き明かされていく。喜び、そしてかなしむ「素顔の」阿部家のひとびとによって、人間の「真実」が浮かび上がってくるだろう。『三太郎の日記』執筆の真の動機がいまはじめて明らかになる。