書籍情報
『人文社会科学の新世紀』
原研二 編
定価(本体1,800円+税) 改訂新版 A5判、248頁
ISBN978-4-925085-69-4 C0000
(2003年3月第1刷発行) (2006年3月改訂版第1刷発行)
《目 次》
I 思想をめぐって
1 哲学は何の役に立つのか
2 思想の探求 倫理の原点―民俗学的視点から―
3 自己と他者―中国思想との対話―
4 極楽にいざなう神―神仏交渉史を見直す―
5 言語・文献・思想の融合する地平―インド学へのいざない
II 言葉をめぐって
6 国語学への招待
7 言語認知脳科学
8 英語学の企て
9 学習者の日本語が教えてくれること
III 文学をめぐって
10 文芸作品を読み、考えるということ
11 中国の言語と文学
12 イギリス文学の新世界
13 詩の言葉を読む―ドイツ文学の視座から―
14 フランス文学・フランス語学入門
IV 歴史をめぐって
15 日本史学への誘い
16 東洋史
17 ヨーロッパを歴史で見る
18 美の回廊―西洋美術史を学ぶこと―
19 かたちから学ぶ学問―東洋・日本美術史への誘い
20 文化と社会の考古学
V 人間とその社会をめぐって
21 社会学のすすめ―医療社会学を例として―
22 不公平感はどのように生じるのか―計量分析の方法
23 「心」を科学する心理学
24 バージョンアップ!文化人類学―古典から現代へ―
25 わが国宗教学事始め―「民間信仰」の誕生
本書刊行の目的は、大学入学前後の若い読者が、本書を通して人文社会科学の多様な諸分野について入門的理解を行い、将来進むべき道を選択しようとする際の一つの指針となることを期待し、併せて人文社会科学の全体像を概観することを希望する読者の要望にも応えたいというところにある。その目的を達成するため、東北大学大学院文学研究科の各専門分野の教員たちは、学問研究にとってもっとも大切と思われる事柄を、それぞれの専門の研究内容に即して分かりやすく読者の前に提示している。幸い旧版は広く江湖に受け容れられるところとなり、ここに改訂新版を刊行する運びとなった。改訂新版においては、新たに倫理学・日本語教育学という二つの分野についての文章を収載することにより、より充実した内容となった。本書を通読した読者の前には、人文社会科学の魅力に満ちた、広い世界が開けるであろう