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『“善玉”としてのヒスタミン ―花粉症から薬の作用を考える―』
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『“善玉”としてのヒスタミン ―花粉症から薬の作用を考える―』
谷内一彦 著
定価(本体2,000円+税) B5判 並製 36頁
ISBN978-4-86163-363-8 C3047
(2022年2月刊行)
ヒスタミンは現代の薬理学の礎を築いたノーベル賞受賞者のHenry Daleにより発見された。アレルギー反応への関与が見出されて以来、その生理作用について多くの研究が行われている。ヒスタミンはアレルギーの起因物質として一般には「悪玉」と考えられているが、最近の研究からヒスタミンの生理作用は生体にとって有益であることが多い。生体内で “善玉”として機能している例として、覚醒レベルの維持、認知機能の亢進、抗ストレス作用、抗肥満作用などがある。春になると多くの人が悩む花粉症から薬の薬理作用を考えながら、“善玉”としてのヒスタミンの機能を紹介する。
1 病気から薬の作用を考える
2 花粉症とは?
3 薬の種類
4 花粉症治療薬としての抗ヒスタミン薬
5 OTC鼻炎薬で”鈍脳”を起こすメカニズム
6 日常生活に潜む”鈍脳”のリスク
7 アルコール(エタノール)飲用の社会問題
8 薬による二日酔いのPET研究
9 ヒスタミンに関連するノーベル賞医学生理学賞
10 食事から摂取されるヒスタミンとヒスチジン
11 ヒスタミンの生理作用
12 ”善玉”としてのヒスタミン:生理活性物質の2面性
13 花粉症の初期治療H₁受容体の構成的活性
14 ヒスタミン神経の機能と役割
15 ヒスタミン神経と覚醒・睡眠サイクル
16 ヒスタミン神経とストレス
17 運動とヒスタミン神経:筋肉と脳の不思議な関係
18 ヒスタミン神経を活性化させる新薬の開発
19 脳内報酬系とヒスタミン神経
20 脳に移行しない”眠くなりにくい”抗ヒスタミン薬
21 産学連携と利益相反
(目次より)