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一九四〇年代の〈東北〉表象 文学・文化運動・地方雑誌
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『一九四〇年代の〈東北〉表象 文学・文化運動・地方雑誌』
高橋秀太郎・森岡卓司 編

定価(本体5,000円+税) A5判 270頁
ISBN978-4-86163-314-0 C3095
(2018年10月刊行)

戦中から戦後へと移り変わる激動の時代であった1940年代。この激動期の〈東北〉には、文化人を含む多くの人たちが行き交うことで生まれた、多彩な文化事業、文学活動が確認できる。本書は、北海道から新潟までの〈東北〉全域を対象とし、各地で発信された、高村光太郎、吉本隆明といった著名な文学者の作品やこれまで詳細がほとんど明らかにされていなかった地方文学雑誌など幅の広い諸言説を取り上げ、それらの論述を緻密にたどりながら、1940年代の〈東北〉表象の実質と可能性を明らかにするものである。
 
《目 次》
序  地方文学研究と近代日本における〈東北〉表象 森岡卓司
1章 島木健作の「地方」表象 山﨑義光
2章 戦時下のモダニズムと〈郷土〉ー雑誌『意匠』・沢渡恒における「東北」 仁平政人 
3章 『文学報国』『月刊東北』における地方/東北表象の消長 高橋秀太郎
[コラム1] 金木文化会と太宰治 仁平政人
4章 提喩としての東北ー吉本隆明の宮沢賢治体験 森岡卓司
5章 〈脱卻〉の帰趨ー高村光太郎に於ける引き延ばされた疎開 佐藤伸宏
6章 更科源蔵と『至上律』における地方文化 野口哲也
[コラム2]石井桃子と「やま」の生活ー宮城県鶯沢での開墾の日々 河内聡子
7章 皇族の東北訪問とその表象ー宮城県公文書館所蔵史料にみるイメージの生成 茂木謙之介
8章 「北日本」という文化圏ー雑誌『北日本文化』をめぐって 大原祐治
あとがき 高橋秀太郎
 

【お詫びと訂正】

本書「1章 島木健作の「地方」表象」内、17ページおよび37ページに記載のある「北村薫」は、正しくは「北村巌」でした。ご関係者の皆様にお詫び申し上げます。