書籍情報
『オイゲン・ヘリゲル小伝 弓道による禅の追求』
在庫状況:在庫あり
『オイゲン・ヘリゲル小伝 弓道による禅の追求』
池沢幹彦 著
定価(本体2,200円+税) 四六判 120頁
ISBN978-4-86163-309-6 C0023
(2018年4月刊行)
《目 次》
序
第一篇 ヘリゲルと日本の人々—『弓と禅』の背景
第一章 ドイツでのヘリゲル
1 ハイデルベルク大学
2 日本の禅との出合い
第二章 日本でのヘリゲル
1 哲学者としての活動
2 東北大学での活動
3 ヘリゲルの弓の修行
第三章 帰国後のヘリゲル
激動の祖国
『弓と禅』の出版
後記
第二篇 ヘリゲルの弓の帰還ー『弓と禅』の反響
第一章『弓と禅』の影響
1 ヨーロッパへの弓道の普及
2 『弓と禅』の日本への反響
第二章 ヘリゲルの弓
1 ヘリゲルの弓の帰還
2 ヘリゲルの弓の強さ
付録「弓の分」による弓力の表示
1「弓の分」の定義
2「引」による弓力の表示
オイゲン・ヘリゲルは『弓と禅』の著者としてのみ広く知られている。本書ではドイツのハイデルベルクで哲学教師として天野貞祐や三木清などの日本人留学生を指導した様子や日本の禅仏教との出合いの経緯、来日して1920年代の日本哲学会と交流した様子、弓の修行をした時代の日本の弓道界の背景などについて述べてある。さらに、『弓と禅』が、欧米の人々に与えた初期の影響と、それが反響して日本に帰ってきた様子、また、鎌倉円覚寺に奉納してあるヘリゲルの弓は、彼の弓の修業が人並み外れた熱心さで行われたことを象徴するかのように、並外れた強弓であることが述べられている。