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人間における悪 ―カントとシェリングをめぐって―
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『人間における悪 ―カントとシェリングをめぐって―』
諸岡道比古 著

定価(本体4,300円+税) A5判、290頁
ISBN978-4-925085-43-4 C3011
(2001年11月刊行)

《目 次》
序  章
第一章 カント哲学における「悪」の問題
第二章 カント哲学における「悪的人間」と道徳的宗教
第三章 シェリング哲学における「悪」論の萌芽
第四章 シェリング中期・後期哲学における絶対者の問題
第五章 シェリング哲学における「悪」の問題
第六章 シェリング哲学における宗教と「悪」の問題
終  章

人はなぜ悪をなすのか。悪とは何なのか。古来人間はおのれの生と「悪」との関わりに悩み傷つき、この問いを自問し続けてきた。ドイツ観念論の哲学者たちも、近代という時代においてこの問いに積極的な意味を見い出そうとしたのである。著者は、主に宗教学的関心に導かれて、カントとシェリングという二人の哲学者の思想およびその展開を丹念に跡づけ、ドイツ観念論における悪の根拠・根源、そしてその克服に関する諸問題に明晰な光を投げかける。それゆえ本書はまた現代の混沌とした時代状況にも大いなる示唆を与えるであろう。