書籍情報
『近代日本における私生活と政治 与謝野晶子と平塚らいてうー自己探求の思想』
在庫状況:在庫あり
『近代日本における私生活と政治 与謝野晶子と平塚らいてうー自己探求の思想』
小嶋 翔 著
定価(本体3,200円+税) A5判 232頁
ISBN978-4-86163-287-7 C3031
第13回東北大学出版会若手研究者出版助成採択作品
(2018年5月刊行)
与謝野晶子と平塚らいてうという、二人の思想家。近代日本に文学・哲学をもって登場し、官学アカデミズムに属することなく、それぞれの問題関心に沿って言論家・社会運動家として活動した。この二人に共通する問題関心が、「私」的な「生活」を生きる個人の自覚だ。両者の「私」は、単に国家とのみ対峙するのではなく、市民社会の内部における価値の闘争を試みようとしたものだった。私生活と政治(私/公)の関係史ではなく、私生活それ自体の政治思想史を題材にした、日本思想史研究に新たな切り口を生む意欲作。
《目 次》
序論
前篇 与謝野晶子篇
第一章 自己の選択
第二章 いかにも「私」的な個人と国家
第三章 個人の倫理的独立ー母性保護論争再考
後篇 平塚らいてぅ篇
第四章 何者でもない者、何者かでありたい者
第五章 連帯の思想ー青鞜社から新婦人協会へ
第六章 「消費組合我等の家」考
結論