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『原敬と陸羯南 明治青年の思想形成と日本ナショナリズム』
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『原敬と陸羯南 明治青年の思想形成と日本ナショナリズム』
鈴木啓孝 著
定価(本体3,500円+税) A5判 334頁
ISBN978-4-86163-253-2 C3010
第10回東北大学出版会若手研究者出版助成採択作品
(2015年2月第1刷発行) (2016年11月第2刷発行)
第10回日本思想史学会奨励賞授賞(2016年10月)
《目 次》 | ||
はじめに | プロローグ―明治9年の出会い | |
序論 | ||
第一部 | 明治初年の社会的状況と青年たち | |
第一章 | 日本ナショナリズムと旧藩 | |
第二章 | 明治啓蒙主義の内面化 〝士族の超越〟 | |
第三章 | 司法省法学校「放廃社」にみる結社と個人 | |
第一部 | 総括 | |
第二部 | 原敬の思想形成―あるいは「多元的日本国民観」の成立 | |
第一章 | 福沢諭吉の二大政党制・議院内閣制理論の受容 | |
第二章 | 近代日本における「多民族国家」的日本観の起源 | |
第二部 | 総括 | |
第三部 | 陸羯南の思想形成―あるいは「一元的日本国民観」の成立 | |
第一章 | 帰郷体験と〝旧藩の超越〟 | |
第二章 | 「国民主義」の誕生―その「東北」論から | |
第三部 | 総括 | |
結論 | ||
おわりに | エピローグ―「東北人」に |
南部藩の家老の家に生まれた原敬と、津軽藩の下士の家で育った陸羯南。明治九年、同じ司法省法学校第二期生として出会った二人の若者は、それぞれの道を歩み、かたや政党政治家として内閣総理大臣へ、かたや日本新聞社社長兼主筆の国民主義者へと、その立場を変えていく。
両者に共通する、そして相反する思想形成の過程を詳細に追い、徹底した史料読解と鋭敏な解釈から、明治中期以降に確立する日本ナショナリズムの基礎構造についての新たな理解を試みる。
第10回東北大学出版会若手研究者出版助成採択作品