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『「周縁」のドイツ語文学―ルーマニア領ブコヴィナのユダヤ系ドイツ語詩人たち』

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『「周縁」のドイツ語文学―ルーマニア領ブコヴィナのユダヤ系ドイツ語詩人たち』
藤田恭子 著
定価(本体6,600円+税) A5判 480頁
ISBN978-4-86163-238-9 C3098
(2014年2月刊行)
現在のウクライナとルーマニアの国境にまたがるように位置する、旧ハプスブルク帝室直轄領ブコヴィナ。当地に生まれ、20世紀の激動を理不尽に負わされ、政治的にも文化的にも「周縁」にいることを強いられたパウル・ツェランらユダヤ系詩人たちは、過酷な状況とどのように対峙し、その苦闘をいかに文学的表象へと結晶させていったのか。多重的な意味で「周縁」に位置づけられた彼らの文学世界を照らし、ドイツ語による文学の営みという観点から描かれる新たな地図に、ブコヴィナの存在を書き入れようとする試み。
《目 次》
序章 | 「周縁」に息づく「ことば」を探して |
第1章 | ブコヴィナのユダヤ系住民とドイツ語文化 |
第2章 | ルーマニア領ブコヴィナに生きる「ことば」たち |
第3章 | 戦後のディアスポラを生きる「ことば」たち |
終章 | 結びにかえて―「周縁性」の現在― |