書籍情報

『途絶する交通、孤立する地域』
奥村　誠、藤原潤子、植田今日子、神谷大介

定価（本体2,200円＋税）　東北アジア学術読本３
四六判
ISBN978-4-86163-233-4　C3330 194頁
日本図書館協会選定図書
(2013年10月刊行)

東北アジア地域では、厳しい気候や自然災害によって交通が途絶することが少なくない。本書は、ソ連崩壊と気候変動に揺れるシベリアの北極圏の村、台風や波浪の影響を受けやすい沖縄県の離島、そして東日本大震災時の仙台を舞台に、交通の途絶と孤立に対して、人や社会はどのように備え、どう反応するのかを紹介する。気鋭の研究者が、人類学的フィールド調査、社会学的参与観察、土木計画学的考察、ミクロ経済学分析などの多様な手法により、途絶と孤立の様相を明らかにしている。文理融合アプローチの可能性を感じることのできる1冊である。

《目　次》

1　途絶化するシベリアの村　社会変動と気候変動・・・藤原潤子
2　沖縄の離島と台風による途絶の実態・・・神谷大介
3　橋が架かったシマの再離島化　沖縄県今帰仁村古宇利島の事例から・・・植田今日子
4　東日本大震災のガソリン途絶への対応行動・・・奥村　誠