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『放浪文学論 ─ジャン・ジュネの余白に―』
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『放浪文学論 ─ジャン・ジュネの余白に―』
梅木達郎 著
定価(本体1,600円+税) 四六判、248頁
ISBN978-4-925085-05-2 C1398
(1997年9月刊行)
東北大学出版会叢書2
《目 次》
はじめに―放浪論序説
第一章 放浪のモチーフ
1 歓待
2 邂逅
3 対話
第二章 方法としての放浪
1 反転
2 敵対
3 暴力
4 裏切り
第三章 根拠なき旅
1 脱家族
2 傷ついた祖国
3 身体の脱構築
4 越境する記憶
第四章 放浪のモラル
1 放浪する民とともに
2 アイデンティティなき戦い
付論 ジャン・ジュネの芸術論
あとがき
人生において、放浪とは何か。著者は、出発点をもたず、到達点を持たぬことと定義し、それはどこから来たのか分からず、ひたすら通過することだとする。はたして人間においてこの定義に該当する「放浪者」がいるのであろうか。ところが、ジャン・ジュネがいたのだ。本書は、この放浪者の「放浪」の背景を克明に論じている。