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『建築遺産 保存と再生の思考—災害・空間・歴史』
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『建築遺産 保存と再生の思考—災害・空間・歴史』
野村俊一、是澤紀子 編
定価(本体3,300円+税) 四六判
ISBN978-4-86163-189-4 C3052
540頁
(2012年3月刊行)
東日本大震災により歴史的建造物の多くが被災した。被災地では、保存と再生に関わる日常に潜んでいた問題が一気に噴出した。そもそも歴史的建造物は、古くて価値があれば自ずと残るという単純なものではない。さまざまな社会背景や関係者の意志が絡み合い、相矛盾する問題にまみれている。はたして、被災地では何が起きているのか?歴史的建造物の存在意義とは一体なにか?
建築史学・文化財保存学・建築論・地震工学・日本史学・日本思想史学・美術史学の専門家や建築家とともに、歴史的建造物の保存と再生に関わる問題について議論した、連続シンポジウムの記録。過去から未来へ建築と都市をデザインするための、六つのキーワード。
《目 次》
序―保存と再生をめぐるさまざまな課題を解きほぐすために
野村俊一
第一章 「理念」復興の眼差し
後藤 治
足立裕司
光井 渉
第二章 「文化」更新される歴史と文化財
佐藤憲一
永井康雄
大川 真
藤川昌樹
第三章 「手法」修復の創造性
窪寺 茂
伊郷吉信
西澤泰彦
第四章 「空間」過去の読解とその作法
佐藤弘夫
長岡龍作
藤井恵介
田路貴浩
第五章 「活用」潜在する再生力
矢野和之
花里利一
清水真一
第六章 「産業」自活するコミュニティ
高橋恒夫
斎藤善之
青井哲人
あとがき
是澤紀子
野村俊一