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『シベリアとアフリカの遊牧民―極北と砂漠で家畜とともに暮らす―』
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『シベリアとアフリカの遊牧民―極北と砂漠で家畜とともに暮らす―』
高倉浩樹、曽我亨著
定価(本体2,500円+税) 東北アジア学術読本1
四六判
ISBN978-4-86163-177-1 C3339
222頁
(2011年12月刊行)
《目 次》
まえがき―わかりやすくいさぎよい民族史誌をめざして
1 ラクダ牧畜民ガブラの生業文化と社会 曽我 亨
一.はじめに
二.ラクダの来た道
三.アフリカの牧畜民の分布
四.東アフリカの牧畜民
五.ラクダ牧畜民ガブラの生業文化
六.家畜が結ぶガブラ社会
七.長男支配のガブラ社会
八.国家に包摂される牧畜社会
2 トナカイ牧畜民エヴェンの生業文化と技術 高倉浩樹
一.はじめに
二.アジアとしてシベリア
三.シベリアのトナカイ
四.ヒト=トナカイ関係
五.エヴェン人のトナカイ牧畜
六.社会主義を経験したトナカイ牧畜民
シベリアとアフリカという対称的な厳しい環境のなかで人間はどのように生存を可能にするのか、遊牧民であるエヴェンとガブラの伝統文化の魅力をわかりやすく紹介する牧畜人類学の入門書。シベリアとアフリカの地域全体像をふまえながら、トナカイやラクダという家畜とともに暮らす人々の生業技術・社会の仕組みを詳らかにする。先住民・少数民族でもある彼らの生活は、市場経済と開発・民族紛争や難民問題といった現代国家の矛盾の最前線に位置している。これらの点をふまえつつ人々の生き方の希望と苦悩を描写する。