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共感と感応―人間学の新たな地平―
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『共感と感応―人間学の新たな地平―』
栗原 隆 編

定価(本体3,500円+税) A5判、382頁
ISBN978-4-86163-167-2 C3010
(2011年4月刊行)

《目 次》
Ⅰ 共感する心
1.共感のクオリア
‐形而上学の通路としての‐  佐藤 透
2.共感の進化
‐「心の理論」はなぜあるか?‐  鈴木光太郎
3.想像力と共通感覚
‐カント哲学のコンテクスト‐  城戸 淳
4.共有知としての「良心」についての一考察
‐「良心」は誰のものか?‐  座小田豊

Ⅱ 感応する身体
5.微笑と感応
‐ルネサンス期の絵画における微笑みの誕生と主観性の原理‐  栗原 隆
6.文学と手紙 感応の遊戯  番場 俊
7.幽霊の表象に見る近世の身体観  廣部俊也
8.曽我数学に於ける感応道交について  深澤助雄

Ⅲ 共鳴する空間、融合する地平
9.静物画としての自画像、あるいは自画像としての静物画  尾崎彰宏
10.至福直観と享受
‐西洋中世における享受の問題‐  山内志朗
11.光り輝く者との交感
ーヒルデガルト・フォン・ビンゲンのヴィジョンー  細田あや子 
12.「共感」と社会秩序
‐スミスの「同感」、ヴェーバーの「諒解」‐  松井克浩

Ⅳ 表現学への回廊
13.文化風土と絵画表現  
‐文化比較の視点から‐ 伊坂青司
14.デューラーとブリューゲルの空間描写の違い  加藤尚武

私たち人間を、知性を具え、言葉を操る理性的な生き物として捉える見方は、人間という存在のどれだけの内容を照射するものであろうか? 
「共感する心」「感応する身体」「共鳴する空間、融合する地平」「表現学への回廊」の4部構成で、哲学・実験心理学・表象文化論・文学・美術史・宗教美術史・社会学・倫理学などの研究者による14の論考を収録。
人間の感情の美しい沃野を求めて、私たちの心情に組み込まれている「共感」と「感応」の水脈を掘り起こしながら、“哲学的人間学”を探索する。
人文学の魅力が凝縮された一冊。