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『昭和前期地域教育の再編と教員―「常会」の形成と展開―』
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『昭和前期地域教育の再編と教員―「常会」の形成と展開―』
須田将司 著
定価(本体3,000円+税) A5判 318頁
ISBN978-4-86163-092-7 C3037
第23回石川謙日本教育史研究奨励賞(日本教育史学会)受賞図書
第4回 東北大学出版会若手研究者出版助成刊行図書
(2008年7月刊行)
《目 次》
序 章 主題の設定と研究の方法
第1章 佐々井信太郎の常会構想―新たな国民教化方策の提唱と内務省訓令第17号へ至る道程
第2章 大日本報徳社の長期講習会における常会指導者養成―教員受講者に焦点を当てて
第3章 教化町村運動の創設と常会の「実績」形成
第4章 教化町村運動における常会と教員―福島県相馬郡太田村の報徳運動・報徳教育
第5章 学校報徳社・児童常会の形成―学校少年団・少年団常会の先駆
第6章 報徳教育から「農村地域社会学校」へ―戦時と戦後における常会実践の実相
結 章 昭和前期地域教育の再編と教員
昭和恐慌から戦後改革期に至る激動の昭和前期,そこに政策と地域現実との狭間に自問しながら実践を構築した小学校教員たちの姿があった。1930年代,常会指導者として部落常会・町内常会に出かけた姿。報徳運動と結びつき学校報徳社・児童常会を創出した姿。1940年代の国民学校令下に学校少年団常会を指導した姿。戦前の「学級常会」「母子常会」を戦後新教育「福沢プラン」へと転用していった姿。本書は,これらの断片を常会の形成と展開という一連の流れに位置づけ,地域・学校・子どもをめぐる教育史実に迫った一冊である。