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『今を生きる—東日本大震災から明日へ!復興と再生への提言— 5 自然と科学』
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『今を生きる—東日本大震災から明日へ!復興と再生への提言— 5 自然と科学』
吉野 博・日野正輝 編
定価(本体2,000円+税) A5判
ISBN978-4-86163-207-5 C1300
358頁
(2013年2月刊行)
《目 次》 | ||||
まえがき | ―――ゼロからの復興・再生、現時点での回答書 | 吉野 博 | ||
第Ⅰ部 地震・津波・放射能汚染 | ||||
第一章 | 津波災害史観 |
箕浦 幸治 菅原 大助 |
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第二章 | 二〇一一年東北地方太平洋沖地震を考える ~そのとき何が起こっていたのか~ | 海野 德仁 | ||
第三章 | 津波の発生メカニズムと被害 | 今村 文彦 | ||
第四章 | 東日本大震災の実態と教訓を踏まえて ~都市・建築の総合的地震対策のために~ | 源栄 正人 | ||
第五章 | 東日本大震災による建築物の被害 | 前田 匡樹 | ||
第六章 | 津波堆積物中のヒ素および重金属類とそのリスク評価 | 土屋 範芳 | ||
第七章 | 福島第一原子力発電所事故による放射性物質の汚染とその対応 | 石井 慶造 | ||
第八章 | 原発事故による放射能汚染の測定 ――核物理学研究者の取り組み―― |
小池 武志 田村 裕和 |
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第九章 |
福島第一原子力発電所から放出された放射性物質の大気による拡散 ――宮城県への影響について―― |
岩崎 俊樹 沢田 雅洋 |
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第一〇章 | 大震災と原発事故による海洋の生態系攪乱と放射能汚染 | 花輪 公雄 | ||
第Ⅱ部 復旧・復興に向けた科学的提言 | ||||
第一一章 | 福島原発警戒区域内に取り残された動物とどう向き合うか | 佐藤 衆介 | ||
第一二章 | 東日本大震災―農地への影響とその対策 | 南條 正巳 | ||
第一三章 | 震災からの農業・農村の復興 ――農学研究科の復興支援プロジェクト―― | 中井 裕 | ||
第一四章 | 独自の品種で地域の復興と再生へ | 西尾 剛 | ||
第一五章 | 復興都市計画の策定の現状と課題 | 姥浦 道生 | ||
第一六章 | 震災復興に向けたスマートハウス・スマートコミュニティ | 田路 和幸 | ||
第一七章 | 被災地復興における居住計画上の課題 | 石坂 公一 | ||
第一八章 | 仮設住宅における熱・空気環境の現状と課題 |
吉野 博 柳 宇 長谷川 兼一 猪野 琢也 |
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あとがき | ――自都市(地域)を中心としたネットワーク形成―― | 日野 正輝 | ||
編者・執筆者紹介 |
叢書シリーズの最終巻にあたる本書は、東北大学に主に所属する理学・工学・農学分野の研究者による論考をまとめ、東日本大震災の実情と今後の復興への道筋を提言する。
第Ⅰ部では今回の地震・津波・原発禍のメカニズムと被害を、各分野の第一人者の研究者が論じる。各論考は、図版や写真を多く掲載し、また専門用語を用いる場合には註釈を充実させるなど、広く読まれ理解されるように努めた。第Ⅱ部では、被災地の復興に向けた各種プロジェクトの紹介や、「震災後」を見据えたスマートシステムの例を示す。
震災後、執筆者の多くが感じた「何かをしなければ」という科学者としての使命感が、どの論考からも感じ取れる。本書は、被災地の科学者によるゼロからの復興・再生への現時点での回答書でもある。