書籍情報
『アリストテレスの時間論』
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『アリストテレスの時間論』
篠澤和久 著
定価（本体4,000円＋税） A5判 348頁
ISBN978-4-86163-290-7 C3031
(2017年12月刊行)
第１章 『アリストテレス著作集』と〈時間〉
第２章 海戦問題再考ー『命題論』の時間
第３章 様相論理と時間ー『分析論前書』の時間
幕間１ エネルゲイア論の位置ーある論争からの断想的俯瞰
第４章 エネルゲイアと時間ー『自然学』の時間
幕間２「アスペクト論」への補遺ー言語と実在
第５章 無抑制の時間的構図ー『倫理学』の時間
第６章 ミーメーシスの物語的時間ー『詩学』の時間
梗 概 結語に代えて
「時間とは何か」 ── この問いは誕生から死までの〈時間〉を生きる人間を根本的な探究へといざなう。アリストテレスの『自然学』は時間論の原型のひとつを提示したといわれる。本書では、その自然学的時間論の豊かな可能性と射程をより広範な視点から見定めることを試みる。着目するのは、『アリストテレス全集』の論稿群で点描的に主題化される〈時制〉〈様相〉〈アスペクト〉〈物語〉といった時間的相貌をもつ諸概念である。これらの補完的連関の探索によって、アリストテレスが見出した人間学的な時間的存在論の地平を照射したい。