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イギリス国民教育に関わる国家関与の構造
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『イギリス国民教育に関わる国家関与の構造』
松井一麿著

定価(本体3,500円+税) A5判 316頁
ISBN978-4-86163-100-9 C3037
日本図書館協会選定図書
(2008年6月刊行)

《目 次》

第1章 研究課題と研究視点
第2章 近世イギリス社会に潜在する組織関連諸要因
第3章 イギリス議会の議事資料と立法活動諸形式
第4章 国民教育関連法案の模索と検討対象教育法案
第5章 ホイットブレッド下院議員提出の「教区学校法案」
第6章 議会による学校教育調査活動
第7章 19世紀初頭の学校教育状況
第8章 ブルーム下院議員提出の「教区学校法案」
第9章 ローバック下院議員提出の「教育決議案」
第10章 教育費国庫補助金制度の成立過程
第11章 ブルーム卿上院1830年代の議会活動
第12章 枢密院教育委員会に関するイギリス議会の審議過程
第13章 イギリス国民教育に関わる国家関与の構造

 近代先進国家は、いずれの国でも、遅かれ早かれ、国家が関与して公教育制度を構築し、国民教育の振興を図ってきた。その中で特徴的なのは、議会政治の最先進国といわれるイギリスが、国家関与の具体化に最も遅れたばかりか、その実態形態も議会主義本来の法律制定という方式ではなく、枢密院令という国王大権に基づいた勅令によって措置していった事実である。本書は、度重なる立法企画の挫折の背後に潜む経緯が、枢密院令に基づく国家関与に変転していく構造を明らかにする。